妊娠・出産・育児のしあわせ(ハッピー)指南
赤ちゃんとママ、そして、家族みんなの未来がハッピーでありますように!
そんな妊娠、出産、育児のあり方について、胎内記憶の研究で著名な、横浜の池川クリニック院長 産婦人科医、池川明先生からのメッセージをお届けします!
やっぱり気になる三歳神話
働くママが抱える共通の悩みがあります。それは幼い頃から子どもを他人に預けても大丈夫なのかしら?ということ。特に日本には三歳神話=三歳までは子どもは母親と離してはいけない、という考え方もありますし。実際のところ、この説は正しいのでしょうか?横浜市の池川クリニック院長、産婦人科医池川明先生にお伺いしました。
池川先生「三歳神話についてですが、アメリカのトマス博士のある実験から興味深い結果を見ることができます。同じ母親に生まれた子ネズミ2匹に関して、1匹はお母さんとずっと同じ籠に入れたままにして、もう1匹はたまに籠から出して離れ離れにしました。さて、ストレスが少ないのはどちらの子ネズミだったでしょうか? 実は時々母親と離した子ネズミのほうが、ストレスが少なかったのです!
まず、親ネズミの態度に明らかに違いました。24時間べったり一緒にいると親ネズミは子ネズミに愛情表現のひとつである毛づくろいを全くしてあげませんでした。ところが一度出して、また入れると毛づくろいをするんです。そのときに親ネズミからは愛情ホルモンが出て、親も子もストレス値が下がっていたのです」
たとえ親子でも、時々離れることは大切なんですね。では子どもを保育園などに預ける上で気をつける点はありますか?
池川先生「子どもが帰ってきたときに、離れていた時間のブランクを埋められる位の深いわりを持つこと。ギューっと抱きしめてあげるとか、絵本を読むとか、『何があったの?』と話をするのもいいですね。それさえあれば大丈夫です。ただし、帰宅後もお母さんが子どもを放っておくようでは問題です。ネズミでいうと毛づくろいを全くしないのと同じですから。
『帰宅後も家事で忙しいし、そんな余裕はないわ』というお母さんもいるかもしれません。でも『お母さんにもお仕事があるからね。この時計の針がここを指したところまでね!』と子どもと時間を決めて約束すればいいんです。そうすれば子どもも分かってくれるはずです。」