サンイリオス鍼灸院院長 桑井太陽

自分の身体をもっと知ろう!セルフボディメンテナンス。

桑井太陽先生鍼灸マッサージ師であり、アスレティックトレーナーのサンイリオス治療室の桑井太陽先生から学ぶ「セルフボディメンテナンス術」
健康かつ正しい姿勢に導くウォーキング術をご紹介します。まずは、カラダの重心とバランス、姿勢の仕組みについて復習しましょう。

体が喜ぶウォーキング術4 実践編

会話ができるスピードで15〜20分を週2回以上

「カラダの胴体部分(=体幹、Trunkトランク)や重心、支持基底面(=BOS)を意識することから、
ベストウォーキングは始まる」と語る桑井先生。
では、どのように、どれぐらい歩くのがいいのでしょうか?

1. 1回につき15分〜20分
カラダの機能を向上させる適度なウォーキングというのは、15分〜20分程度。
それより短いと効果が低く、長いとカラダの負担が大きくなり長続きしません。
大体、距離にして2km程度が目安となります。

2. 会話が楽しめる程度のスピード
リズミカルに颯爽と歩くスタイルをキープできる速さで歩きましょう。
目安は“会話が楽しめる程度”のスピードです。
それ以上速くなってしまうと、ウォーキングではなくジョギングになってしまうので、
余分な負荷がかからないよう気をつけましょう。

3. 週2回以上
小さい子どもがいたりすると、ウォーキングの時間を取るのも難しいですね。
しかし、週1回程度では効果がほとんどありません。
毎日ウォーキングするのが理想ですが、週2回以上を目指してがんばりましょう。
1日の内いつ歩いてもいいので、例えば、家族が起きる前、朝の15分〜20分をウォーキングにあててはいかがでしょう。

“ついでウォーキング”はNG

女性誌のダイエット特集などでは、「通勤通学のついで」「買い物のついで」などの
“ついでウォーキング”を提案しているケースがありますが、実はカラダのためにはNG。
ウォーキングの際の両腕の振りは、重心をスムーズに移動させるための振り子の役割をしているので、
両手の重さは同じでなければいけません。
通勤や通学、買い物といった“ついでウォーキング”にはバッグや荷物がつきものなので、
片方だけに余分な負荷がかかり、新たな疾患を生んでしまいます。
また、ウォーキングでは靴選びも重要。必ずウォーキング専用の自分に合った運動靴を履きましょう。
ヒールや革靴で歩かなければいけない“ついでウォーキング”は、靴選びの観点からも避けたほうがいいでしょう。
「ベビーカーでのウォーキングはどうですか?」と相談されることがあります。
確かに、ジョギング用の輸入ベビーバギーも発売されていますが、日本と海外では交通事情が違うので、
ウォーキングにベストなスピードで押すのはやはり危険でしょう。
また、ベビーカーを押すこと自体、前屈みの前方重心姿勢なので、ウォーキングには適さないといえるでしょう。

正しい運動をすれば、正しい姿勢になり、障害は自然と消えていくもの。
産後の運動不足解消と、健やかなカラダ作りのために、ウォーキングを大いに活用しましょう。

取材・執筆 山本知美

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