サンイリオス鍼灸院院長 桑井太陽

自分の身体をもっと知ろう!セルフボディメンテナンス。

桑井太陽先生

鍼灸マッサージ師であり、アスレティックトレーナーのサンイリオス治療室の桑井太陽先生から学ぶ「セルフボディメンテナンス術」
健康かつ正しい姿勢に導くウォーキング術をご紹介します。まずは、カラダの重心とバランス、姿勢の仕組みについて復習しましょう。

カラダが喜ぶウォーキング2 重心チェック編

間違った運動が引き起こす“体を傷めるマイナス連鎖”

読者のみなさんにも心当たりはありませんか?
「ウォーキングしたら膝を傷めてしまった」
「カラダのあちこちが痛くなって、長く歩くことができない」といった悩みは、
実は、“体を傷めるマイナスの連鎖”に陥っていたのです。
図Aのように、体幹機能(=Trunkトランク『産後に気になるお腹まわり』参照)と、
四肢(=手足)機能、運動・動きの効率は、別々なように見えて、実は全てが連なって作用しています。
そのため、一つが低下すると、全てが低下してします“マイナスの連鎖”に陥りやすいのです。
逆に、その連鎖を断ち切るには、3つのうちのどれか一つを向上させればOK。
例えば、運動効率・動きを向上するだけで、“プラスの連鎖” が生まれ、全てが向上していくわけです。
そこで、桑井先生が提案するのが、正しい姿勢での正しいウォーキング。
ウォーキング前の姿勢チェックと重心の修正で、マイナスの連鎖から脱却しましょう。

デジカメで姿勢と歩行姿をチェック

写真Aは、最近の人に多い後方重心の立ち姿勢。
生活習慣から、頭の位置が前になり円背(=猫背)が癖になってしまっているため、
体がバランスを取ろうと重心が後ろになっているのがわかりますね。
おなかもポッコリ前へ突き出しています。
この姿勢のまま、ウォーキングしたのが写真B。
正しい姿勢でウォーキングした場合、重心と足(=支持基底面)はほぼ同時に動きますが、
後方重心では足だけが先に進むため、重心のある胴体部分の移動が遅れ、支持基底面から外れてしまうのです。
このままウォーキングを続けると、腰痛や首痛などの原因になります。!

重心が正しい位置にあり、重心線が支持基底面(=BOS)のセンターに入っているのが写真C。
どこにも無理な負荷がかかっていない“正しい立ち姿”です。
この姿勢でウォーキングした場合が、写真Dとなります。
重心と支持基底面(=BOS)が同時に移動しているのがよくわかりますね。
このように、立っている姿や歩いている姿を真横からデジカメなどで撮影し、姿勢や重心位置をチェックしてみましょう。
そうすると、首や肩の痛み、腰・膝の障害原因が見えてくるかもしれません。

次回は、自分のカラダを知ったうえで始める“正しいウォーキング術”の具体的な方法をお伝えしましょう。

取材・執筆 山本知美

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